不意のギックリ腰は、誰でも起こりえる腰痛トラブル。
でもその後の対処を間違えると、椎間板ヘルニアにまで発展する場合もあります。
特に座り仕事の場合、イスの質が腰痛を招くことになるので気をつけましょう。
ZENNKAIまでは、イスが低ければ腰が曲がり、座面が平らであれば、尾骨まわりを圧迫する。
そこで次は、座面の角度です。
この記事の目次
腰痛にならない座面の角度
イスが高くお尻にあった座面でも、この座面の角度も重要です。
水平座面で腰痛になりやすい、悪い例はパイプイス。
座面が水平なため、腰を曲げて座ることになるからです。
まぁパイプイスは長時間座るためのイスじゃないのでまぁいいでしょう。
でも、一般的なオフィスチェアなど普通のイスも、ほぼ水平です。
だから、腰痛やヘルニアの症状がでるといってもいいくらいです。
理由は、【腰痛にならないイスの高さ】で説明したように、膝は下げなければ、骨盤を立てて姿勢よく座れません。
では、イスを高くお尻にやさしい座面ならいいのか?
というと、座面の角度も必要です。
イスを高くした画像を用意しました。
左は水平な座面、右は全景の角度をつけた座面です。
左のように水平な座面だと、ふとももの裏が座面に当たってしまいます。
そのため深く座れません。
こうなると、上半身の体重をこの1点だけで受けることになります。
太ももの裏を体重の半分で押し続けてるようなものですから、当然血行も悪くなりますね。
理想は右の画像のように角度が必要です。
ふとともやお尻で、できるだけ体重を分散させましょう。
バランスチェア
でもこんな角度のイスなんて、普通はあまりありません。
でも姿勢を良くするイスとして、バランスチェア系のイスがあります。
特許の問題なのか、こういうのでいろいろな名称のが出ています。
ほかにも
これらの共通点は、説明したとおりに座面に角度をつけているのが特徴です。
背筋を伸ばすには、お尻(骨盤)の角度を正しく保つこと。
そのために、角度を決める座面に角度をつけているわけです。
どの商品説明でも姿勢などをアピールしているように、腰痛の分野では常識とも言えるイスですね。
まだちょっと問題があるのですが、普通のオフィスチェアなんかより優れています。
私も使っていました。
10万円もする高級なイスより、はるかに腰痛になりません。※現在は100%スタンディングなので使っていませんが。
水平座面の2タイプの実例
それでは一般的な水平座面の場合、普通の人はどう座るのか?
ちょうど新聞にいい写真があったので解説しましょう。
【画像引用:スポニチ・2018/4/6】
上智大学のなんかの討論会でしょうか。
1番わかりやすいのが、左右の両端の方々です。
左は女性、右は男性ですね。
ちょうど、水平座面の2パターンでそれぞれ座っています。
1つめはイスに浅く座る左の女性
猫背にならないように、姿勢よく座っています。
この場合、骨盤を立てて背筋を伸ばす必要があります。
そのためには膝を下げる必要があるのですが、イスに深く座るとふとももが座面に邪魔されて下げられません。
そのため、イスの前に浅く座ることで膝を下げるのです。
その結果、姿勢よく座ることができます。
やや前傾ですが、これはしかたありません。
座面が水平だとのけぞってしまうため、バランスをとるための姿勢です。
これはイスの高さが低いので、良い姿勢を保てる高さのイスを使えば問題ありません。
姿勢を意識するからか、女性の場合はこの座り方が多いです。
2つめは、イスに深く座る右の男性
背もたれでわかるように、イスに深く座っています。
そのため、ややのけぞった姿勢で座っています。
こういう場だからでしょうか、深く座っているのにきれいです。
体重を腰で受ける座り方
深く座るの亜種ですが、中央に座っている女性。
足下を見ると、軽く足首で組んでいます。
この座り方でわかるのは、体重がぜんぶ腰にかかってしまうこと。
こういう場で座ることはそうそうないから大丈夫ですが、これが日常になると腰を痛めるでしょうね。
まとめ
このようにイスによって、いろいろな姿勢ができてしまいます。
これはイスのデザインに問題があるから、人がそれぞれ対処しているわけですね。
たとえば上記のバランスチェアなんて、いろいろな姿勢はとりません。
目的のためにイスがデザインされているからです。
F1レーサーなんかも、いろいろな運転姿勢をとらないですよね。
当然、シートがベストな運転姿勢をキープできるようにデザインされているから。
そう考えると、いろいろな姿勢で座っているイスというのは、座るのに適していない(デザインも目的が不明瞭)ということですね。